23 Dec 2016

Music Picnic アンサンブル・コンサート in 2016

12月3日に第4回目となるアンサンブル・コンサート(クリスマス・コンサート)を行いました。予想をはるかに超えて長時間のコンサートになってしまい、色々と反省する所もありますが、楽しいイベントになったと思います。今回みんなで持ち寄った楽器は、バイオリン、チェロ、ヴィオラ、鍵盤ハーモニカ、フルート、ウクレレ、ギター、ピアノ、ハーモニウム、カホン、アンデス、ミルダンガム(インドの打楽器)、合唱など様々で、組み合わせも独奏から最大14人まで、とてもバラエティに富んだプログラムになったと思います。Otonoki音楽教室ではこんなに沢山楽器を教えていたのですか?と色々な方に聞かれましたが、いえいえ。ピアノ、ギターとウクレレだけです。

来年もまた楽しい企画を考えていきたいと思います。参加されたみなさま、おつかれさまでした。

プログラム:

Part I
  1. Shchedryk (Carol of The Bells) - M. Leontovych (Mel×12)
  2. We Wish You A Merry Christmas - English Carol (P, G)
  3. Ode to Joy - L. V. Beethoven (P)
  4. Waltz in G - B. Smetana (P)
  5. Sonata in E minor - B. Marcello (Vc, P)
  6. Romance from the Suite “The Gadfly” - D. Shostakovich (Vc, P)
  7. The Bear Went Over The Mountain - Nursery Rhyme (Fl ×2, Mel, P)
  8. 卒業写真 - Y. Arai (Mel, G×2)
  9. 翼をください - K. Murai (Mel, G×2)
  10. 君をのせて - Jo Hisaishi (Vn, P)
  11. Pastime with Good Company - Att. King Henry VIII (A, P, Uke, Ca)
  12. ハナミズキ -  Y. Hitoto (G×3)
  13. 海の声 - Begin  (Mel, G×3)
  14. When I Grow Up - T. Minchin (Fl, Mel×2, P)
  15. おどるポンポコリン - T. Oda (Mel×8, P)

Part II
  1. Joy to The World - Christmas Carol (Vo×3, P)
  2. For a Girl or a Woman - W. A. Mozart (P)
  3. Gospel Flair - M. Schmitz (P)
  4. A White Shade of Pale - P. Harum (P)
  5. Largo and Vivace - D. Purcell (Fl, P)
  6. The Playful Pony - B. Pucihar  (Fl, P)
  7. Kundrathile Kumaranakku Kondattum (Mir)
  8. Muthai Tharu (Mir)
  9. Idathupatham Thooki Aadum (Mir)
  10. Fuga y Misterio - A. Piazzolla (Vn, P)
  11. ニューシネマパラダイス - E. & A. Morricone (Vn, P)
  12. 涙そうそう - Begin (Uke, G)
  13. 愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない - Inaba & Matsumoto (Vo, G, Ca)
  14. Catalan Christmas Songs - Catalan: El Noy De La Mare, La Nit De Nadal, La Filadora (Uke, G×5)
  15. 戦場のメリークリスマス - R. Sakamoto (G×3)
  16. We Three Kings of Orient Are - Christmas Carol (Fl×2, M×4, P)
  17. Canzon a 8 - G. Gabrieli (Mel×8)
  18. Music for A Found Harmonium - S. Jeffs (Mel×3, P, Ca, G×2, H, Per, Vn×2, Va×2)

Mel=鍵盤ハーモニカ, P=ピアノ, G=ギター, Vn=ヴァイオリン, Va=ヴィオラ, Vc=チェロ, Vo=歌, Uke=ウクレレ, Ca=カホン, Fl=フルート, H=ハーモニウム, A=アンデス, Mir=ミルダンガム, Per=パーカッション

2015年合奏、2016年ピアノ&ギターコンサートのCD

大変遅くなりましたが、昨年(2015年度)の12月に行ったクリスマスコンサートと、今年の夏のピアノ・ギターコンサートのCD(3枚組)がついに完成いたしました。去年もブログで同じ事を書いていましたが、以前に増してさらに曲数が増えたため、編集作業には大変時間がかかってしまいました。CDはご注文されていた方にお渡しいたします。




CDには、今年転勤や帰国になってしまった生徒との演奏も含まれていて、聞き返してみる度、色々な思い出がよみがえります。楽しかったことはもちろん、苦労したことも今では全て良い思い出です。みんなそれぞれ、新しい場所で楽しく音楽をされていることを願っています。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

22 Nov 2016

アンサンブル・コンサートに向けて

12月に恒例となっているアンサンブル・コンサートに向けて、私達も出演者の生徒たちも準備中です。このアンサンブル企画も、2013年にはじめて以来、今回で4度目となりました。最初の会から思い起こしてみると、生徒の帰国や転勤などによって、参加者も入れ替わり、内容も少しづつ変化してきました。初回はほとんどの参加者がピアノの生徒でしたが、今ではずいぶんギターやウクレレの参加者も増えましたし、最初は子供だけだったのが、大人の参加者もずいぶん増え、今では子供よりもむしろ大人のかたのほうが、積極的に参加されているように思えます。独奏とは違って、他の人と一緒に音楽を作る機会を持つことは、大人になるほど実現がむずかしいものなのかもしれません。みんなそれぞれが違った理由や立場でロンドンにいて、普段はまったく接点もなく過ごしていますが、そのような人たちが音楽を介して一同に集まり、いっしょに演奏ができるというのは何はともあれ面白いことだなと思います。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

2 Nov 2016

Sunday Afternoon Concert 2 終了

北ロンドン・フィンチリーのカフェにて今回二回目となるアフタヌーンティーコンサートを行いました。今回もお忙しい中足を運んでくださった方、どうもありがとうございました。

今回お客様の中にインドのゴア出身のピアニストの方が遊びにいらっしゃっていたのですが、彼女とのお話のいくつかが印象にのこりました。彼女が子供の頃(おそらく5・60年程前でしょうか)、お父さんが日本に出張に行った際に、当時インドにはなかった鍵盤ハーモニカを見つけて、お土産に持って帰ってきたそうです。世の中にはこんな楽器があるのかと当時興味深く思っていたけれど、実際に誰かがそれを使って音楽をするのを聴いたのは、それから数十年来、じつは今回の私達のコンサートがはじめてだということだったそうで、とても喜んで頂けたようです。また、私たちは毎回のコンサートで、地理的に歴史的に、あるいは様式的に、出来るかぎり多様なレパートリーからプログラムを組むように心がけてきましたが、そのようなプログラムが彼女が若い頃に聴き育った、多文化なゴアという都市の、様々な音楽が混じり合ったシーンを想起し、そういう意味でも楽しかったとも仰って頂けました。

セットリスト:
  1. Canzon I “Spritata” — Giovanni Gabrieli (M×3)
  2. Come Again — John Dowland (Vo, M, G)
  3. Fine Knacks for Ladies — John Dowland (Vo, M, G)
  4. Thirsis — Thomas Morley (M×3)
  5. Good Morrow, Fayre Ladies — Thomas Morley (M×3)
  6. Jangi — Uzeyir Hajibeyov (M, G)
  7. 死んだ男の残したものは — Toru Takemitsu (Vo, M, G)
  8. うたうだけ — Toru Takemitsu (Vo, M, G)
  1. Donauwellen — Iosif Ivanovici  (M×3)
  2. My Dearest Dear — Ivor Novello (Vo, M, G)
  3. Vilia — Franz Lehár (Vo, M, G)
  4. 人生のメリーゴーランド — Jo Hisaishi (M×3)
  5. Two pieces on Azerbaijani Folkrolic Materials — Musa Mirzayev (M, G)
  6. Pastorale — Igor Stravinsky (Vo, M, G)
  7. De Los Alamos Vengo, Madre — Joaquin Rodrigo (Vo, M, G)
M=メロディカ(鍵盤ハーモニカ), G=ギター, Vo=歌(メゾソプラノ)

出演者:
  • Viola da Cunha (メゾソプラノ)
  • Ayumi Toyama (鍵盤ハーモニカ)
  • Ryusuke Koarashi (鍵盤ハーモニカ・ギター)
  • Satomi Hori (鍵盤ハーモニカ)
  • Maiko Ariizumi (鍵盤ハーモニカ)

Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

23 Oct 2016

Sunday Afternoon Concert 2

日程 10月30日(日)
時間 15時スタート
場所 Emporium Tea Room 818 High Road, London N12 9QY
料金:無料(寄付制)
お店の方に飲み物・食べ物をご注文下さい

出演者:
Viola da Cunha (メゾソプラノ)
Ayumi Toyama (鍵盤ハーモニカ)
Ryusuke Koarashi (鍵盤ハーモニカ・ギター)
Satomi Hori (鍵盤ハーモニカ)
Maiko Ariizumi (鍵盤ハーモニカ)

10月30日(日)にノース・フィンチリーのカフェでコンサートを行います。同カフェで演奏するのは二度目になります。今回はルネサンスから現代まで、新レパートリーを含め、色々演奏する予定です。お時間ある方は是非お越しください。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

20 Oct 2016

初心者にレッスンは必要?

初心者だからまだレッスンは必要ないのではないか、もっと上手くなってから…という話を耳にすることがあります。ことばの裏には、様々な思いもあるのかもしれませんが、しかし、教える側からすると、まったくの初心者だからこそ、良い先生についてレッスンを受けたほうがよいと思います。

一人で長い期間やってきた結果、よくない癖がついてしまうことがありますが、癖というのは、その期間が長ければ長いほど修正するのは難しいのです。仮に2年かかって身についた癖であれば、経験上、おそらくそれを2年で修正するのは不可能です。

ピアノにせよ、ギターにせよ、教育の歴史があります。何百年もの間に、沢山のひとたちがどのような弾き方がよいかということについて考えてきました。教える人というのは、その歴史の蓄積を持っているわけです。一個人がゼロから初めてそこに至るというのは不可能でないにせよ、大変難しいですし、効率があまり良くないと思います。

良い技術がある程度身についてしまえば、それからあとは自分で考えてするのも良いし、気が向けば、色々な人にアドバイスを受けてみるのも良いでしょう。しかし、最初こそが肝心であり、初心者だからこそより一層気を付けるべきだと思います。

12 Aug 2016

懇親会 (打ち上げ)

先日教室にて、大人の生徒さんたち数人が集まり、懇親会も兼ねて夏の発表会の打ち上げを行いました。各自が食べ物やお酒などを持ち寄り、たいへん豪華な打ち上げとなりました。

普段なかなか生徒同士が集まって、ゆっくりお話する機会がありませんが、おなじように音楽を学んでいる仲間と出会い、各自の体験を共有するのはとても有意義なことだと思います。今回、普段のレッスンのことや、発表会の感想から、趣味の話など様々な話題で、結局夜中の1時ぐらいまで盛り上がり、とても楽しい時間を過ごす事ができました。またこのような懇親会をもうけたいと思います。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

25 Jul 2016

Music Picnic 2016 Summer (ピアノ・ギター発表会)

7月23日、無事に夏の発表会が終了しました。今回はピアノとギターの合同で発表会で行いました。合計36人の生徒が出演し、ピアノ・ギター・ピアノの3部構成で5時間を超える長時間のコンサートになりましたが最初から最後まで聴き通された方もいらっしゃいました。みなさん本当によく頑張りました。そして大変長い時間、お疲れさまでした。

発表会では、それぞれ普段やっている曲よりもワンランク上ぐらいの曲に挑戦します。最初は難しくてくじけそうにもなりますが、最後は頑張って必ず仕上げてくれます。発表会に出ることによってみんな大きく成長していると思います。

本日より通常のレッスンに戻り再出発です。気持ちを切り替えて頑張りましょう!

今回は都合がつかず、残念ながら参加できなかった方、次回の冬のコンサートには是非参加してほしいです。

素敵なお花、プレゼント、カードなどありがとうございました。大切に飾らせていただきます。


— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

6 Jul 2016

ロバーツブリッジ写本

最古の鍵盤楽曲を想像したことがあるでしょうか?鍵盤楽器の歴史は長く、オルガンの使用はキリスト教発生以前に認めることができますが、その音楽はというと、楽譜が残っていないために、多くは謎のままです。現在確認されている鍵盤楽器の最古の楽譜は、14世紀に書かれたロバーツブリッジ写本に含まれているものです。写本は現在British Museumに収められています。

写本に含まれる作品には、和声学や対位法等の音楽理論では禁じられている、平行5度、8度の動きが目立ちます。そのような響きは現代の音楽になれた耳にはむしろ新鮮に感じられるかもしれません。しかしWilli Apelによれば、このようなスタイルは、決してこの時代—14世紀に特有のものではない、既に9世紀の合唱音楽に見られたものだということです。つまり当時から500年も前の”古代の”スタイルで書かれているというわけです。何故このような古いスタイルで書かれたのでしょうか?その真実はわかりませんが、中世において中心的な作曲対象は合唱音楽であって、鍵盤音楽ではありませんでした。キーボードやピアノが、これほど広く普及した現代からは想像しがたいですが、当時、鍵盤音楽はむしろ技術的に発達の遅れたジャンルだったということは言えるでしょう。



— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

19 Jun 2016

Sunday Afternoon Concert (メロディカクラブコンサート)終了

私達はメロディカ(鍵盤ハーモニカ)クラブというのを2014年くらいから数人のメンバーでやっていて、不定期ですが、気が向いた時やオファーが来た時等にコンサートを行っています*1。鍵盤ハーモニカは、日本で教育を受けられた方には子供の楽器ではないのですか?とよく尋ねられますが、非常に高いポテンシャルを秘めた楽器であり、私や私の周囲を含めて、実際に多くの20—21世紀のシリアスな作曲家が作品に用いています。野村誠さん(作曲家)は、20世紀に発明された楽器の中で、間違いなく最も偉大な楽器の一つだと言っています*2が、その通りだと思います。

先日、アフタヌーンティーコンサートを北ロンドン・フィンチリーのカフェにて行いました。ショートノーティスにもかかわらず大変多くの方にお越しいただき、休日はいつもガラガラのカフェが満席になりました。カフェのオーナーも大喜びでした。お忙しい中足を運んでくださった方、ありがとうございました。

出演メンバーの一人がコンサート直前に緊急入院するというアクシデントがありましたが、鍵盤ハーモニカのMさん(普段はウクレレの生徒です)とフルートのCさんにお手伝いして頂き、おかげさまで無事に終えることができました。ありがとうございました。

セットリスト:

1. Libertango — Astor Piazzolla (Fl, M, G)
2. Yellow Submarine — Lennon/Mccartney (M×3)
3. El Choclo — Ángel Villoldo (M×3)
4. Desafinado — Antonio Carlos Jobim (Vo, M, G)
5. うたうだけ — Toru Takemitsu (Vo, M, G)
6. 上を向いて歩こう — Ei/Nakamura (Vo, M, G)
7. In My Life — Lennon/McCartney (Vo, M, G)
8. Our Love is Here to Stay — George Gershwin (Vo, M, G)
9. Uzun Ince Bir Yoldayım — Aşık Veysel Şatıroğlu (M, G)
10. Gymnopedie No.1— Erik Satie (M×3)

Fl=フルート M=メロディカ(鍵盤ハーモニカ) G=ギター Vo=歌



*1先行する2011年より、Duo Penguinistan(Pocket Penguin)という鍵盤ハーモニカ&ギターの二重奏でも活動を行っています
*2 Makoto Nomura  http://www.makotonomura.net/blog/texts/melodica/

6 Jun 2016

Sunday Afternoon Concert

6月12日(日)にノース・フィンチリーのカフェでコンサートを行います。鍵盤ハーモニカをはじめ、歌、それからギターを使って、他所ではほとんど聞くことの出来ないレパートリーを演奏する予定です。お時間ある方は是非お越しください。

場所:Emporium Tearoom, 818 High Rd, London N12 9QY

時間:15:30-16:30

料金:無料(寄付制)
お店の方に飲み物・食べ物を注文下さい

出演者:
Ayumi (鍵盤ハーモニカ)
Rika (鍵盤ハーモニカ・歌)
Ryusuke (鍵盤ハーモニカ・ギター)
Satomi (鍵盤ハーモニカ)



22 Apr 2016

歴史に学ぶ (ウクレレ)

ウクレレ奏者で歴史家のJohn Kingが「ウクレレはハワイ土着の楽器ではない、20世紀のはじまる以前のとある日に、ポルトガル人によって島にもたらされたのだ」といっています*。ある日突然に、ハワイで独自に発明されたのではなく、別の場所に遠い祖先を持ち、それに先立つ歴史があるということです。そのような歴史観から、ウクレレをハワイ独自の一楽器としてではなく、もう少し広く、無数にある撥弦楽器全体の一つの形態としてみることは、ウクレレに少し違った視点を与えてくれます。またそのような視点から、他の同種の楽器との関連性を探る中で、ウクレレの独自性というものも逆説的に見えてくるかもしれません。

ウクレレの祖先と言えるであろう、ルネサンスギターやビウエラ、リュートなどの楽器の奏法や、それを裏付ける思考は、ウクレレの演奏技術を考えるときに非常に参考になります。また、ウクレレと同じリエントラント弦(re-entrant)をもつ、バロックギター等もまた、編曲等について刺激的なアイデアを与えてくれるでしょう。同じようなことは過去にもさんざん考えられているのです。「歴史に学べ」とよくいいますが、先人たちによって開拓されてきた素晴らしいアイデアをウクレレでも用いない手はありません。



* John King, Famous Solos Duets for The Ukulele (Mel Bay Publications Inc., 2004)

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

5 Apr 2016

グレード試験 Spring Term 2016

OTONOKI音楽教室では、毎年3月にグレード試験を受ける方が多いです。今回教室からは15人程がそれぞれピアノ・ギター・セオリーを受験し、無事に全員が合格いたしました。

全員の結果を見て思う事は、やはり試験官によって点数の付け方がずいぶん違うということです。今回の場合は概ね予想通り、妥当な評価だとの印象ですが、やはり納得いかない評価も幾分ありました。ある試験官に審査された生徒達だけが極端に良い点数をつけられています。一人の生徒が試験前日に一つも出来なかった項目がありましたが、それが試験では満点だったというのは考え難いことです。

子供にとっては、点数が高ければ単純に喜びますし、それを誇りに思うかもしれませんが、指導者としては、単に良い評価を欲しいがために、このようなグレード受験を勧めるのではありません。私達からではない第三者から客観的な評価やコメントを頂くことによって、生徒が次のステップへの足がかりとなることが、長い目で見て大切だと考えます。ところが、あまりにもズレた評価が続くと、このような試験に時間をかけて準備をする意味が果たしてあるのか、少し疑問に感じてきます。

音楽の良し悪しについて評価をすることは本当に難しい事だと思います。単に試験の点数だけを見て能力を測る指導者もいるようですが、とても残念な事です。特に点数が試験官の能力や裁量に依る部分が大きい時、まったくナンセンスです。しかし、現実には子供たちの学校では点数の競い合いになっているとも聴きます。そのような狭い世界での小さな争いには惑わされず、もっと大きな世界を見て、それぞれの音楽を追求して欲しいものです。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

30 Mar 2016

春のご入会キャンペーン

ロンドン音の木音楽教室では、春の入会キャンペーンを実施いたします。4月30日までにギター、もしくはウクレレコースにご入会された方には、最初のレッスン2回分を通常価格より£10引きさせていただきます。大変お得になっておりますので、日頃、楽器をされてみたいと考えている方、是非この機会にご入会をご検討下さいませ。



20 Mar 2016

コードブックから自由になるために (ギター・ウクレレ)

よくギターやウクレレの教則本には、各それぞれのコードシンボル(コードネーム)に対応したコード表が載っています。これらは、押さえて弦をかき鳴らすだけで、全く音楽に対する予備知識がなくとも、簡単に歌や他楽器の伴奏等が出来てしまうという手軽で優れたものです。しかし一方、その手軽さが仇となり学びがストップしてしまい、全く音楽的知識も理解も広がって行かない原因の一つになっているかもしれません。

巷にあふれている、まるで事典のように分厚いコードブックには、一つのコードに対する無数のヴァリエーションが載っています。しかし、それらをどのように他のコードと組み合わせて、使い分けるのかについてはほとんど説明されていません。結局よくわからず、いつも使っているコードにもどる、ワンパターンに陥り、飽きてしまう事もあるでしょう。隣のギタリストを見れば、皆が皆おなじコードをおさえているという状態です。

そこから脱するためには、コードダイアグラムの丸暗記ではなく、まずコードの仕組みを知っていくことが重要です。そもそもコードとはそもそも何でしょうか?いつも使っている、そのコードはどのような音の組み合わせで出来ているのでしょうか?どんなコード同士がどのように連結されるときに心地よいサウンドがしますか?運指や音の構成について、どのようなロジックが背後にあるのかを考えてみてください。それらを学ぶことが、自分の音楽的な幅を広げる一歩です。


— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

16 Mar 2016

読譜力の重要性

ジョセフ・レヴィーンというピアニストがBasic Principles in Pianoforte Playing(ピアノ奏法の基礎原理)という本で、「記譜(読譜)に関する知識は、はじめのレッスンで徹底的に教えこまなければならない」といい、読譜に関する重要性を説いています。音楽家、特にクラシックの音楽にとって読譜力はもっとも大切な能力の一つです。

しかし、現地校等で楽器のレッスンをされてきた生徒を受け入れることがありますが、そのほとんどの生徒に共通して言えるのは、基礎的技術の欠落と、読譜力の致命的な弱さです。何年も楽器をやっているのにもかかわらず全く音符が読めない、たった数小節の単旋律を読んで理解するのに何週間もかかることさえあります。曲はなんとか弾けますが、微妙な差異があることが多いです。楽譜がよめないので、間違いは指摘してもなかなか理解できず直せません。学校のレッスンでは、先生が弾くのを何度も見て真似をする、というようなやり方でやっているのでしょう。

OTONOKI音楽教室では、初心者の生徒にはあらゆる手段を用いて、まずは楽譜を読めるようになることを目指しています。非常に初期の段階において、音符を使わず耳から入るのは音楽に親しむという意味ではある程度有効ですが、どのみちある時点からは楽譜を導入して行かなければなりません。はじめからやっても後からやってもおなじ、後からはじめればうざったく感じるだけです。

誤解を恐れずに言えば、クラシック音楽は楽譜上にてデザインされた音楽であり、したがって楽譜がコミュニケーションの中心に据えられています。クラシック音楽をしているのに楽譜が読めないというのは、文字が読めないのに文学をやったり、数字をしらずに数学をしているようなものです。それは可能かもしれませんが、長い人生においては計り知れないほどの圧倒的な損失になるでしょう。

楽譜を読むことは、実際注意深く訓練するならば、それほど難しいことではありません。すこしの忍耐を通して読譜力が高まれば、曲を仕上げる速度もあがり、たくさんの様々な作品に触れる事ができます。自分自身で新しい作品を探求することもできます。誰の力も借りず、楽譜を通して作曲家たちと直接に対話できるわけです。それがさらに豊かな音楽性を育むことにつながるでしょう。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

14 Mar 2016

自作ギター曲のプレゼント

最近、教室に通う女の子のギターの生徒が、母の日に自分でギター曲を作ってプレゼントをしたという話を聞きました。ギターのコースでは、演奏の課題と合わせ、主に楽譜の読み書きに親しむという目的で、作曲を宿題にさせている生徒が何人かいます。その女の子もそのひとりでした。彼女は最近になって、ようやく少し楽譜の読み書きが分かってきたばかり、だからおそらくプレゼントされたお母さんにとってもそうだと思いますが、教える私にとっても思いがけないサプライズでした。そのように積極的に自分のまなんだ技術を使ってくれることはとても嬉しい事です。何かをするためには、経験の量はあまり関係ありません。長い間やっていて、知識や技術をもっていても何も出来ないひともいますし、はじめたばかりで、まだわずかなことしか知らなくても、そのすこしのものをくみあわせて面白いことをする人もいます。そこにはとても大きな差があると思います。音楽をすることは受け身でなく、自分ではじめること、自発性がもっとも大事なことの一つではいでしょうか。




13 Mar 2016

フィンガーピッキング VS フラットピッキング (ギター)

ピックで弾いたほう(フラットピッキング)がよいでしょうか?指で弾いた方(フィンガーピッキング)がよいでしょうか?という質問を受けます。クラシックギターでクラシック音楽をする場合はフィンガーピッキング以外の選択肢がほとんどありませんが、アコースティックギターやエレキギターの場合は奏者のスタイルや音楽的志向によって選択することが可能です。今日は、フラットピッキング、フィンガーピッキングの2つの奏法の違いについて、少し考察してみましょう。

フラットピックの場合、実際上、一度に保持できるピックは一つだけです。したがって、一度に弾弦できるのは一つの弦、あるいは隣同士の弦に限られ、その場合僅かな時間的ずれが生じます。単旋律を弾いたり、ストラミング等には使えます。ピックは素材や形状が様々あり、それによって音色や演奏特性が大きく異なります。一般的には、指に比べて細い音色になる傾向があり、ノイズ(ピッキングノイズ)を含んだシャープなアタックを伴います。単旋律をとにかく速く弾きたい場合や、音色を均一に揃える点では、指に比べてコントロールが容易です。

フィンガーピッキングでは、4本の指によって、複数の弦を同時に、独立にコントロールできます。また、離れた弦を同時に弾く事ができます。単旋律は勿論、複旋律も演奏出来ます。アルペジオはフラットピッキングに比べて簡単です。ストラミングも可能です。爪の入れ具合で音色を調整出来ますが、ピックに比べると若干ソフトなアタックになります。良いことづくめの様ですが、デメリットとしては、十分にコントロールするためには、フラットピッキングよりもより多くの訓練が必要です。

もう一つ、ピックを持ちながら他の指も弾弦に参加させる、ハイブリッドピッキングというのがあります。離れた弦を同時に弾く事ができる等、フィンガーピッキングの利点を幾つか利用できます。ただし、フィンガーピッキングに比べて使用できる指が限られるという意味では、少し自由度が減ります。また、ピックと指では大きな音色差が発生するために、それぞれに音楽的に違った役割を分担させるのが良いかもしれません。

私自身(小嵐)は、自分が必要とする事はほとんど指だけで足りているため、現在ではギターの種類にかかわらずほとんどフィンガーピッキングしか使用していません。ただし、たまにピック独特の細くシャープなアタックの音色が必要な場合や、特殊奏法の際にはフラットピックを使用しています。

このギターの時はフラットピッキング、別のギターの時はフィンガーピッキングというように特に決まったルールはありません。各自に必要なスタイルや音色を考慮して選択するべきでしょう。




— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

11 Mar 2016

ウクレレのレパートリー

ウクレレにはどうしても、その起源であるハワイや、漠然とした南国のイメージが伴いがちのようです。体験レッスンでは「ウクレレだと、やはりハワイアンを弾かなければいけないのでしょうか…?」という質問をいただくことがありますが、そんなことはありません。こんにち、ギターがスペインのレパートリーに縛られていないように、ウクレレもハワイアンに縛られず、楽器の持つポテンシャルに従って、様々なレパートリーやスタイルに手をのばすのが良いのではないでしょうか?

さて、そのようなウクレレのレパートリーの可能性はまだまだ未知数であり、さらに探求される余地があると思っています。私自身も実際に、ウクレレでどのような物が弾けるのだろうかと、様々な曲を編曲したり作曲したりしながら、日々試行錯誤しています。最近行った編曲の中には、バロックギターの曲、ブルガリアのダンス、アゼルバイジャンの民謡、日本の歌謡曲、クラシックなど、実際に手をつけてみる度に、思った以上に様々なスタイルやジャンルの音楽をウクレレで演奏可能であることに気づきます。そしてウクレレには、ギター等とは違った、独特の音の配置や重ね方の可能性があり、非常に興味深いです。

ウクレレを学んでいる方には、それぞれが興味を持っている音楽にどんどん挑戦できるようになって頂ければと思います。そして私達もまだしらない音楽を持ってきてくれる、そんな方が現れると嬉しいです。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

7 Mar 2016

ドラえもんの音楽おもしろ攻略

年明けから教室のテーブルの上に、ドラえもんの漫画「楽ふがよめる」と「ピアノと歌がじょうずになる」の二冊を置いています。もう既に読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、ドラえもんが音楽について解説をするという物です。漫画という親しみやすい体裁とは裏腹に、実は内容的には結構専門的、本格的なものになっています(専門的ではないと帯には書かれていますが)。実際子供というよりは、むしろ大人のかたにオススメできるかもしれません。

「楽ふがよめる」の方は、内容的にはセオリー(楽典レベル)の結構な部分をカヴァーしています。階名や音部記号の歴史など、大人の方でもよく知らない方も結構いらっしゃるかもしれませんね。

「ピアノと歌がじょうずになる」の方は、ピアノの指の動かし方だけではなく、伴奏付けや様々な作曲法等、創作への足がかりとなるような内容も含んでいます。これを読んですぐに実践できるのかはわかりませんが、実際非常に「使える」ものを含んでいます。何故かホーミーの原理についての解説など、時々主題からちょっと話を広げすぎているような気もしないでもないのですが、音楽の様々な事柄についてとりあえず触れるきっかけになるという意味ではよいのかもしれません。



4 Mar 2016

初見の心得

イギリスのグレード試験には初見(Sight Reading)の課題が含まれています。実は点数的に結構大きな割合を占めていますが、曲演奏に比べるとずいぶん軽視されがちで、苦手な受験者もすくないようです。レッスン内でよくしているアドバイスの中から、いくつかを挙げてみました。

・ぜったいにとまらない
弾き直しはぜったいにやめましょう。間違えてひいた音はすぐにあきらめてください。
・テンポをキープする
おんがくはピッチだけではなく、リズムなども同じくとても大切です。最初に決めたテンポは何があっても最後までキープしましょう。テンポがみだれるとリズムはわからなくなります。
・先を読む
いま弾いている音符ではなく、つぎに弾く音符を見てください。

・手は出来るだけ見ない
手を見ていると、次の音符を見失ってしまいます。手をみるのは最小限にとどめましょう。

・むずかしい部分をみつける
曲の準備に与えられたじかんは、ほんのわずかしかありません。むやみやたらに最初から弾かず、まず全体を見て、もしも難しそうな部分があれば、そこを中心に練習しましょう。
トレーニング方法は別の機会に紹介します。

— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)

3 Mar 2016

曲のおぼえ方

「指がおぼえている」というような表現があります。ある曲を時間をかけて何度も繰り返し練習することで、だんだん、とくに意識しなくても指が勝手に動くようになりますが、そのような記憶を指しています。身体が覚えるまで反復するというのは曲をマスターする上では必要なプロセスですが、そのように無自覚な単なる反復によって覚えた記憶は、非常に脆いものかもしれません。特に、人前で弾くなど緊張を伴う状況で、指がもつれた場合には、非常に危うい結果をもたらす事があります。同じ曲を数えきれないほど練習したのにもかかわらず、突然頭の中が真っ白になるように、音が抜けてしまう事があります。また、同様に長期間練習していた曲が、ほんのしばらく弾いていないだけでまったく思い出せないという事もあります。音楽の記憶を強固にしていくためには、おぼろげな指の感覚の情報だけでなく、他のあらゆる情報を用いて覚えるべきです。例えば、調や和音、音程など音楽理論的な情報もその一つですし、視覚的な情報や、創作した物語に関連させる等、様々な方法もかんがえられます。

1 Mar 2016

足台のすすめ (ギター)

ギターを弾く姿勢は様々ありますが、運動的合理性を突き詰めていくと、いくつか押さえておくべきポイントがあります。すべてのポイントについて今回の記事では述べることはできませんが、一つのポイントは「楽器のヘッドを下げない」ということです。楽器のヘッドが下がっていると、だいたい、1・左手首を突き出すように曲げなければならないか、2・左肩を落としたような姿勢を取る、のどちらかの現象が起こります。左手首を極端に曲げると覿面に指が動きにくくなりますし、その状態で動かし続けると手に大変な負担がかかり、痛みの原因になります。2の左肩を落としたような姿勢は、やはり背中や腰に負担になる可能性があり、長時間の演奏には向いていません。

足を組んでギターを置く事も出来ますが、十分な高さを確保出来なかったり、また多少の腰の負担になる場合があり、長時間の演奏や練習にはあまりおすすめしません。最も良い解決方法の一つは「足台」でしょう。足台を使用することで、高くヘッドを保持し、体に負担をかけない姿勢が可能になります。クラシックギターの場合は基本的に足台を使いますが、他の種類のギター、エレキギターやアコースティックギターの場合にも使えます。悪い姿勢というのはギターの上達を阻害するばかりか、悪い癖を身につける要因にもなりますので、せめて練習の時だけでも、使ってみてはどうでしょうか。